現場への理解と配慮が必要不可欠
サ責のニーズが高まっていますが、サ責として働くには訪問介護の経験がある程度必要です。現場の仕事を理解しないままヘルパーを派遣してしまうと、マッチングが不十分になってしまい、利用者が満足する介護を提供できないだけではなくヘルパーにストレスを蓄積させてしまいます。
サ責の采配ミスが負担になることも
利用者の自宅に訪問するヘルパーを選出するのもサ責の仕事ですが、適当に決めて人材を派遣すればいいのではありません。利用者とヘルパーの相性を考慮しマッチングすることが大切です。また、訪問介護はあらかじめ利用時間が明確に決められているため、時間内に決められた介護業務を終えるのがルールです。サ責は適切に時間配分を見極め、誰を派遣するか決めなければならないため、ヘルパー個人の業務遂行能力を把握しておく必要があります。ヘルパーの能力を把握しないまま派遣してしまうと計画されている時間と業務内容が合わず、ヘルパーに負担をかけてしまいます。実際に「計画書では生活介助を1時間行う予定になっているが30分で終了してしまい、残りの時間を潰すのが大変だった」という声や「計画書では30分の食事介助と生活介助となっているが、利用者の嚥下機能が低下しており、食事介助だけで30分かかってしまい、生活介助は時間外にボランティアで行うことになった」という声が現場からも上がっています。
これらはサ責の計画が間違っていたことや変更の見直しを怠っていたことが原因で起こる事態です。このようなトラブルを避けるためには、ヘルパー個人の力量はもちろん、利用者の状態を正しく把握しておくことが大切です。
訪問介護の経験が必要
先述したトラブルを避けるためには、現場の仕事を正確に理解し配慮することが大切です。業務の流れが分かっていれば必要な時間を大まかに把握できます。事業所側でもそのようなトラブルを避けるために、訪問介護の経験がある人を積極的に採用しています。サ責の資格があったとしても施設介護ばかりで訪問介護の経験が少ないと判断される場合は採用を見送られてしまう可能性があります。
介護施設勤務のみを経験している人は訪問介護との違いに戸惑うことが多いのですが、特に注意が必要なのは言葉や態度です。訪問介護は接客業に近い部分があるため、他愛もない言動が原因で信頼関係を崩してしまうこともあります。最悪の場合介護事故につながる可能性もあるため、対応する時間が短いとはいえ、言動には細心の注意を払う必要があります。
介護業界でキャリアアップしよう
サ責とはどのような仕事なのか、具体的に見ていきましょう。訪問介護計画書の作成などの事務作業がメインだと思われやすいですが、ヘルパーの代わりに現場に出ることもあるため、介護職としての技術や知識は必要です。